• 政治・経済
  • 2015/04/08

語学試験義務化の行方 政権内の対立激化か

◯労働省が打ち出した、外国人労働者への語学試験義務化。だがそれが覆されようとしている。
◯現地メディアは、語学試験制度の撤回を報道。
◯一連の騒動から、ジョコ政権内の対立が窺える。

日系社会の懸念

現在、インドネシアの日系社会ではある一つの話題で沸騰しています。

それは就労ビザ問題です。インドネシア労働省は今年初め、国内で就労を希望する外国人にはインドネシア語試験を課すという方針を打ち出しました。もしそれに合格しなければ、就労ビザ発行はしないという見解です。

日本は「職人の国」です。学歴や語学力を持ったインテリではなく、手に職をつけた技術者が日本を工業立国にしてきました。そのような職人を、インドネシアに技術指導員として派遣できないという事態が発生してしまうのです。また、世界各国で活躍してきた駐在員が、ジャカルタへ行くためだけにわざわざ新しい言語を覚えなければいけないということもあり得ます。

>インドネシアで働く外国人は現地語話せ-語学試験義務付けへ(ウォールストリート・ジャーナル)

http://jp.wsj.com/articles/SB11518624559298843387804580555381412973828

二転三転の見解

ところが、ここ最近になって労働省の意向が覆されようとしています。

いくつかの現地メディアは、インドネシア政府が語学試験義務付けを撤回するだろうということを伝えています。ピキラン・ラクヤットは3月初旬に労働省が発表した見解を示しながら、その後の政府関係者の話として以下のような話を伝えています。

「閣僚たちは会合において、このような労働規制計画は撤回しなければならないという結論で合意に至った」

>インドネシア政府の方針転換(Pikiran Rakyat)

http://www.pikiran-rakyat.com/node/321065

大統領と労働省

このニュースで見えてくるのは、ジョコ・ウィドド政権内の意見の対立です。

ジョコ大統領は先月の来日の際、日本の経営者に対して「我が国への投資について何か不具合があったら、我々に直接申し出てほしい。全力で対応する」と公言しました。にもかかわらず、インドネシアビジネスにとっての大きな障害となり得る語学試験義務化を、先日まで労働省が唱えていました。

さらに、大統領であるはずのジョコ氏自身がこの語学試験について知らなかったという記事もあります。

>「陳情」効果あり? @ジャカルタ(朝日新聞)

http://www.asahi.com/articles/ASH3S6KG5H3SUHBI036.html

そもそも現政権は、第一党である闘争民主党ですらも決定的な議席を得られなかったという背景があります。そのためジョコ氏の政治基盤は、決して強固ではありません。閣僚同士の意見が一致せず、多少なりの混乱を招いてしまうという事態がジョコ氏の就任から半年足らずで発生してしまいました。

ですが少なくとも、ジョコ氏自身は語学試験について肯定的ではないようです。

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